第4回 アイテム合成クエストに挑戦
クエスト作成の練習を兼ねてアイテム合成クエストをひとつ作ってみます。
クエスト作成の練習に
 タクティクスチャレンジv2ではクエストを攻略していくことでゲームを進めていくことになりますが、ゲームの中心的な要素なので設定要素が多く作成に時間をかけることになります。そこでまずは手軽に作れるクエストとして「アイテム合成クエスト」を作成してみましょう。バトルが発生するタイプのクエストと違ってバトルフィールドや対戦相手となるNPCなどを作成しなくて済むので、クエスト作成の手順を学ぶのに最適です。
クエストには全5ページの設定要素がありますが、バトルが発生しないクエストであれば2ページぶんの設定だけで済みます。
Step 1 レシピを考えてアイテムを準備
 まずは合成のレシピとして「どんなアイテムを作れるか」と「なにが材料になるのか」を決めましょう。作例ではすぐにテストができるよう、ショップで購入できる武器と薬品を材料にして、ちょっとした特徴がある武器を作ることにします。武器屋で買える「ナイフ」と道具屋で買える「毒薬」を材料にして「ポイズンナイフ」を作ります。
 レシピが決まったら、必要なアイテムを作成します。作例では道具「毒薬」、武器「ナイフ」と「ポイズンナイフ」が必要です。また、材料アイテムの入手手段も必要です。武器屋と道具屋をショップとして作成し、エリアに設定しておきましょう。
 なおこの作業にはあまり時間をかけるべきではありません。作例では標準初期プロジェクトのデータをあまり変えないようにして15分程度で作業を終えました。あくまでクエスト作成に慣れるためのものなのであまり複雑なものを作ろうとせず、用意するアイテムも暫定的なものにして次の作業へと進んでください。また、一度きちんとした合成クエストを作ればレシピだけを変えて流用できるので、最初に作る合成クエストは「テンプレート」として利用できます。
毒薬を作成。ここでは毒薬を戦闘中に直接使用したときのためにアビリティ「ポイズン」を作成して使用効果アビリティに指定しています。戦闘中には使えないただの合成材料と割り切ってアビリティ効果を設定しなくてもかまいません。
ただのナイフを作成。ポイズンナイフとは違い、追加効果がありません。
ポイズンナイフを作成。ナイフをコピー(リスト上での右クリックでメニュー表示)して名前や説明文を変え、追加効果を設定します。
ナイフを売る武器屋と毒薬を売る道具屋(作例では薬屋という名称)をショップとして作成し、エリアに設定します。ショップを作っただけで満足してしまい、うっかりエリアに設定し忘れることがあるのでご注意ください!
Step 2 エリアに合成施設を作る
 合成の完成品と材料ができたら、次は合成を行なう場所、クエスト斡旋所を作りましょう。クエスト斡旋所はエリアの施設として作成します。
作例では合成施設を「魔法武器屋」という名前で作成しています。クエストを受諾〜遂行〜報告する手順を合成らしい表現にするためコマンド名などを独自のものに変更しています。
Step 3 クエスト作成に着手
 合成に関係するアイテムと斡旋所の準備ができたら、次はいよいよクエストの作成に着手します。メインメニュー「世界」の[冒険]サブメニューかプロジェクトメニューの「データ編集」から[クエスト]を実行してクエスト編集ウィンドウを開き、新しいクエストを作成してください。
「概要」ページの設定例。まずは名前と説明文を設定し、[目的]タイプを「アイテム入手」にしてください。アイテム合成クエストは「材料となるアイテムを入手すると報酬として合成品をもらえる」という設定で作成することになります。
目的アイテムとして、材料となるアイテムを指定してください。今回の作例では武器「ナイフ」と道具「毒薬」を指定しています。また、必要な材料を「レシピ」として依頼内容説明文に記しておくとよいでしょう。
クエスト受諾条件は合成クエストならではの設定にする必要があります。特に「独自表現の設定」が重要で、受諾コマンドとメッセージを「合成を依頼する」かたちに書き換える必要があります。
「達成・完了」ページの設定例。報酬アイテムと報酬内容説明文の設定が必要です。
報酬アイテムに合成結果として得られる完成品を指定しましょう。作例では武器「ポイズンナイフ」を指定しています。
以上の設定を行ないクエストを作成したら、エリアのクエスト斡旋所の「取扱クエスト」に加えておきましょう。
 はじめてクエスト作成を行なうときは「どういう文章にするか悩む時間」や「一度テストしてみたら思ったのと違ったので変更する時間」などがかかるので、合計すると30分以上、あるいは1時間程度かかる場合があります。しかし焦って完成させてしまおうとせず、ゆっくりじっくり考えながら設定しましょう。一度作成した合成クエストをコピーして、レシピが異なる第2の合成クエストを作るときは悩む部分がほとんどないので5分程度で作業が終わります。ここは「急がば回れ!」なのです。
Step 4 テストプレイで確認!
 アイテム合成クエストを作成し、エリアのクエスト斡旋所の取扱クエストに加えたらテストプレイをして実際にアイテム合成ができるか確認してみましょう。
まずはエリアに赴き「合成施設があること」と「合成施設のコマンドやメッセージが正しいか」を確認します。自分で書いた文章は自分で内容を知っているためつい読み飛ばしたり、間違いがあっても無意識に正しいものとして読んでしまいがち。意識してきちんと読むようにしましょう。
続いて合成クエストがあるか確認します。クエスト名称や説明文の内容も確認しましょう。
クエスト情報を開いて記載内容が正しいことを確認し、問題なければ注文してみます。
受諾確定メッセージが正しく設定されているか確認することも重要です。
材料となるアイテムを揃えましょう。作例では同じエリアに設定しておいた武器屋で「ナイフ」を、薬屋で「毒薬」を購入します。何度も繰り返しテストできるよう主人公グループの初期所持金を多めにしておくと便利です。
材料を揃えてから再び合成施設を訪れると報告コマンド(作例では「作成実行」)が有効になっています。報告コマンドを実行すると報告可能なクエスト一覧が表示されるので、合成クエストを選んで[報告]しましょう。
無事、完成品のポイズンナイフを手に入れました。ここまで問題なくたどりつければ合成クエストの作成は成功です。
レシピを知らないと作れない合成品
 アイテム合成がある市販ゲームの多くには特別なレシピを知らないと作れない秘密の合成品があります。秘密の合成品は秘密の合成クエストとして作成すればいいので、クエスト発生条件を指定して、条件を満たせばクエストが発生するようにしましょう。
キーアイテムを所持している場合にだけ合成クエストが発生するように設定することでも秘密の合成品を表現できます。
あるトピックが既読であることをクエスト発生条件に設定し、レシピを教えてくれるトピックを作成することで秘密の合成品を表現。簡単です。